2018年6月7日木曜日

お気に入りの長九郎山で道を間違える(2018年6月3日(日))

 昨年登った山の中でベスト3に入る長九郎山に今年もそろそろ登ろうかと思っていました。シャクナゲのシーズンも終わったし、快適な山歩きができるだろうと考えていました。昨年は山頂で運用し始めて直ぐに雨に降られ直ぐに撤収してしまいましたが、430MHzのFMで撤収すると言っても次から次へと呼ばれた経験から、今回は430MHzのFMでたっぷり楽しもうと考えていました。
 また、この山は歩く時間が結構長いのですが、多くは杉林の中のなだらかな道を歩くコースでとても快適であったと記憶しています。歩くことそのものも楽しみです。
 7時半に車を宝蔵院の駐車場に停めて、スタートしました。天気は良く、暑いくらいの筈ですが、杉林の中は快適です。


 程なくして最初に進行方向が大きく変わる場所にやってきました。
 従来の登山道とほぼ同じ道幅の道は、これまでの進行方向から120度くらい右にカーブしています。しかもそこから階段になっています。標識も出ており、そっちの方向に長九郎と書いてあります。普通なら何の迷いもなくその道を行くでしょう。ところが「昨年来たときにこんな階段があったかなあ~」と考えてしまいました。ちょうど進行方向に対して60度くらいの方向にもう一つ道があるのです。そこは階段がなくほぼ同じ高さで道が続いてるのです。先ほどの看板には実は「長九郎・富貴野」と書かれており、地図よく見ると私の歩こうとしている道はこの山を巻くようなルートとなっており、この山のピークを通るルートもあるようです。それならば、昨年通った道はこのピークを巻くルートだから当然60度方向の道に違いないと判断してしまいました。


 この分岐点で地図とコンパスで確認したところ多くの人が歩いた軌跡も60度方向の道の方が正しいように思えます。そこでこの60度方向の道を進みました。少し歩いて再度GPSで位置と過去の軌跡を確認したところ、ほぼ重なっており、間違いないと確認しました。しかし、やたらと登山道に過ぎの枯れ葉が積もっており、道幅もなんだか狭く感じました。さらに涸沢を通過するときに橋ではなく丸太を渡しただけの箇所があり、その丸太もコケが生えてえ滑りやすくなっていました。「あれ~こん所あったっけ?」と思い再度位置を軌跡を確認。少し谷の下側にずれているように見えますが今日歩いた軌跡と他の軌跡はほとんど同じ線形になっており、GPSの測定誤差ではないかと判断してしまいました。


  その後もその道を進み続けましたが、部分的に崩落していたりして、なんだか不安になってきました。再び涸沢を渡るとき、またしても適当に丸太が渡してあるだけ、それでもそこを通過し、しばらく歩いたところで休憩をしながら、再びGPSで確認をすると過去の軌跡からずいぶんズレていることに気づきました。水平距離で200m程度もズレています。この時初めてどこかで道を間違えたことに気づきました。軌跡を比べていくと最初の涸沢あたりからズレ始めています。あそこで道を間違えたんだ!と思いましたが、このまま直登すれば正規の道に出れるから、直登してみようかとも思いました。しかし、実際にどこで間違えたのか知りたい気持ちと、ちょうど先週から山岳遭難のノンフィクションの本を読んでいたので勇気を持って来た道を戻ることを選択しました。
 戻り初めてみると結構危険な場所を通ってきたことがわかります。明らかに線形がズレ始めた最初の涸沢のところにやってくると、もう一度周辺を見回し正規の道があるかを探しました。しかし、分岐や適正な道は見つかりません。仮にGPSの測定が正しければ、正規の道は水平距離で10m程度上方にあるはずです。目をこらして上方の斜面を見回しましたが、なんとなく道があるような、ないような… 結局よくわかりません。

 
 
 ここでも直登して確かめてみようかとも思いましたが、まずははじめの分岐に戻ることにしました。
 
 戻ってから、最も登山道らしい階段を登ってみると、確かに分岐点から見える階段の方向は向かうべき方向とは異なるものですが、直ぐに左に曲がっており、従来の行くべき方向に向いていることがわかりました。結局、この道はピークに向かっているのでは無く私が間違えて通った道の10m程度上方をほぼ並行して通っているのです。
 上から見下ろすと先ほど私が往復した道がよく見えます。
 最初の涸沢のところでは小さいながらもちゃんとした橋が架かっていました。下から見上げたときにはわかりませんでしたが、本当に少しの距離です。しかし、この涸沢を過ぎると同じ山の谷を巻いているのですが、どんどん二つの道は離れてゆきます。私が間違えた道を引き返した地点の直上付近をGPSで確認し、下を見下ろすとかなりの崖で直登したら、かなり難儀しただろうと思い、引き返して正解でした。
 しかし、このおかげで1時間くらい時間をロスしてしまいました。きっとはじめてこのコースを歩いていれば何も迷わなかったのに中途半端にこの道は知っているという適当な記憶が道の間違いを生じさせて原因でしょう。また、林の中だからGPSに誤差があるだろうという自分に都合の良い解釈も原因の一つです。
 その後は道を間違えること無く、快適に進みました。林道との交差部に出て頂上に向かって多少勾配が大きくなる前にゆっくりと休憩をしましたが、何度か精神的に疲れてしまいました。気を取り直して、頂上まで一気に登りました。やはりシャクナゲの花はすっかり枯れており、登山中誰とも会いませんでした。
 
 山頂の展望台に上り、そこでSOTAの準備開始。でも、どうもこの展望台は金属が腐食しているみたいで落ち着きません。また、これまでずっと日陰を歩いてこられましたが、この展望台は完全に日向で暑いし、無線機やパソコンの表示がよく読めません。それでも景色はとてもよく、遠くに富士山も浮かんで見えました。


 
 三脚に5エレ八木を設置して、CQ開始。途切れること無く呼ばれ続けました。弱い局が読んでくれていることもわかるのですが、強い局がたくさんいて、何度か読んで諦めてしまわれた方がたくさんいたように思います(スミマセン)。
 アンテナは基本的に1エリアに向いていましたが、2からもかなり呼ばれました。11:30位から13:00くらいまでよばれ続け、応答が無くなったところでC4FMに切り替えCQ。最終的には、FM31局、C4FM3局とQSOできました。
 
 帰りは、来た道をひたすら戻りました。やはりこの道は楽しい道です。
 
 
 


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