2017年5月28日日曜日

名無しの山SOTA JA/SO-078(2017年5月27日(土))

 最近時間があれば、地図を眺めています。今度はどこに行こうかと。
 山というのは不思議でだんだん高い山に登りたくなってくるのですが、私には技量が足りません。

 そんな中でSOTAに登録されている山は、静岡県内にたくさんあるのですが、まだ1度もアクティビテーションがされていない山がたくさんあります。伊豆半島だけでもかなりあります。そして初アクティビテーションの記録は、ずっと残ります。そんなわけで伊豆半島のまだアクティビテーションされていない山に行きたくて、地図とにらめっこしているのです。

 比較的近くて、未アクティビテーション。しかも山の名前がない単なる三角点というJA/SO-078が目にとまりました。国土地理院の地図で場所を確認すると。一応登山道があります。ヤマレコでここを通過した記録を丁寧に読み、行けそうだと判断しました。問題は、周りの高い山に囲まれていつも使っている50MHzでQSOができるのか?430MHzでも可能なのか?と言う点です。ヤマレコの記録では木々に囲まれ眺望はほとんど無いとのことです。結局、50MHzをメインにして430MHzや144MHzをでれるようRH770を持って行くことにしました。50MHzはいつものスタンドにΔループです。さらに今回、V・UHFが全くい駄目だったときの保険として7MHZのフルサイズワイヤーDPも持ちました。
 登り口付近を追跡できる限りグーグルのストリートビューで確認したり、国土地理院の地図を大きくプリントアウトしたりして、準備しました。また、スマホのヤマレコにも当該ルートの地図を設定し、自分位置が確認できるようにしました。最近、このヤマレコのソフトは大変便利で気に入っています。
 山の名前のないSOTAのポイントは先日行ったJA/SO-143で経験し、思ったより簡単だと思ってしまっていまいました。これが今回大きなしっぺ返しを食らうこととなります。

 6時前に家を出て、7時過ぎに登り口の到着。可能な限りギリギリの場所まで来るまで行ってと思いましたが、その道は狭いだけでは無く、急勾配で私の車ではスリップしてしまいます。周囲の道も狭いですが、軽自動車が駐車できそうな場所は、いくらでもありますので、適当なところに駐車して登り始めました。結構勾配はありますが、快調に進みます。スマホのヤマレコアプリで見てもどんどん高度が上がっていきます。よく見ると最近人が歩いた足跡がありました。ルートも間違えないことを時々ヤマレコアプリで確認。等高線を見て予想していたとおり、登山道は谷間を一気に近くの尾根に向かって上がっていくところに入りました。ところが、谷の中に入ると急に道がわからなく成りました。まあ、谷に沿って上がるのだからとこ歩きやすいところを見つけ、谷を上がって行きました。よく見ると足跡が所々にあります。私と同じようにここを登ったんだと安心して、登り続けました。ヤマレコアプリで見ても、登山道からほとんど外れていません。谷間ですからGPSの誤差もあるでしょうけど、そのまま進行。


 広い尾根に出ました。しかし、やはり道らしきものは見つからず、適当に歩き続けました。ふとヤマレコアプリを見てみると、登山道と全く違う方向に歩いていることがわかりました。引き返して今度はスマホを手に道を探しましたが、やはり道らしきものは見つかりません。とにかくルート的にはほぼ合っているし、尾根づたいに歩いて行けば目標のピークに行けるのだからと、スマホを片手に極端にルートを外れないようしてピークを目指しました。だんだん尾根が狭くなってくるとようやく道らしき道というのかルートが見えてきました。途中に案内看板も注意看板も何もなかったのですが、ようやく測量杭などが、いくつか出てきました。30mくらい先を2匹の鹿が逃げていったり、蛙やトカゲが横切ったり、車の音など人工的な音は全く聞こえず快適に歩き続けました。9時頃目標に到着。当初は1時間くらいかと思っていた登山時間も結局2時間弱かかってしまいました。

 SOTA JA/SO-078のピークは、情報の通り周囲を木々に囲まれ、眺望は無いところですが、のんびり昼寝をするにはご機嫌なところです。水準点の直ぐ近くにスタンドでΔループを設置。

 結構QSOが聞こえます。6方面のコンディションが上がってきているようですが、まだまだの様子。こんな状態がかえって良いと思われます。JA/KN-016矢倉岳からCQを出していたJL1BWG局とS2SのQSOをして、ちゃんと電波が出ていることを確認。CQをスタート。のんびり12局とQSO達成しました。せっかくだからと、今度は7MHzのフルサイズワイヤーダイポールを設置しました。木の枝を利用して張ってみましたが、中間がたるみすぎてしまうため、給電点をスタンドで支持し、設置しました。高さはたった2m。ややSWRが高いですが、大丈夫でしょう。(FT-817のSWR表示で2~3の点)

 拡張バンドを聞いてみるとOMさんのラグチューがたくさん聞こえます。これを避けて7.155でCQ。でも全く応答なし。そこで下の方に下がってみると7.105が空いていました。ここでCQ。間が空きましたが、4局QSOできました。みなさん、コンションが悪いと言われていました。確かに7MHzでおなじみの被りは無かったですし、あまり遠くのエリアの方が聞こえませんでしたので、そのとおりなのかもしれません。しかし、むしろ私の様なQRPは、それに助けられていたのかもしれません。交信いただけた局は、皆59+のレポートをいただけました。山頂から7MHzを運用したのは初めてでしたが、結構いけるものです。調子に乗って他のバンドも聞いてみるとハイバンドも結構開けているようです。7MHzのフルサイズだから21MHzなら行けるのでは?とSWRを計ってみると、高いもののギリギリ行けそうです。ちょうど8エリアの記念局が51ですが入感していましたので呼んでみると一発で応答。何とかなるものです。
 いろいろなバンドをワッチしながら、お湯を沸かしてカップラーメンの昼食。その後、満足して撤収。12時過ぎにピークを後にしました。
 さて、このときスマホを見ると電池の残量が50%位。登りでずっとスマホを使っていたのが効いたようです。ヤマレコアプリの記録をオフにして電池を温存。基本的に来た道を帰るのだからと気楽に下山を始めました。ところがやはり道がはっきりしないのですスマホで確認すると、ずいぶんルートから外れてしまっていることがわかりました。またしてもスマホを片手に基のルートに復帰。しかし、また直ぐに外れてしまいます。電池を無駄にしないように、できるだけ簡潔に使用していまいましたが、残量は既に40%。一時的に道らしき道にでるものの直ぐに道からはずれてしまいます。電池は30%台に突入。紙の地図を持っているもののよく考えたらコンパスを持っていませんでした。最悪の場合、等高線から山筋を見極めて降りるしかないと考えましたが、どうも歩いていると方向がわからなくなってしまいます。富士山が見えるとかの目標がないのです。
 だんだん、あせってきてしまいました。日没には十分時間があるし、天候も問題なし。何とかなるだろうと自分を励ましていたのですが、ふと歩いている割にスマホの位置表示が変わっていないことに気づきました。自分が直感的にこの谷を下ると思っていたところと表示が異なるのです。谷を迂回しながら降りていくと急にしっかりとした道が現れました。歩いていると確かに通ったことのある道です。どうもスマホの表示がある時点から止まっていたようです。電池の無駄遣いをいないようにガチャガチャいじっているうちに現在位置の表示をホールドしてしまった様でした。再起動してみると今は来た道をしっかり下っています。しかも、もうすぐに登山口です。結局車に戻ったときにスマホの電池は20%台でした。結果的には1時間ちょっとで降りてきました。
 最近このアプリを使用して山に登るときには、予備の電池を持っていきます。今回それを忘れてしまったこととコンパスを持っていなかったことが失敗の原因です。実はFT-817の電源に使用している電池にはUSBのコネクターも付いています。今回も80%以上電池を残していまいました。ただ、スマホとの接続ケーブルを持っていなかったのです。車にはケーブルがあったのに…。このように登山道がはっきりしない場所に来るには、気を引き締めて装備を確認しなくてはいけませんね。結局今回の山歩きの最中、誰ひとりとして人間には遭遇しませんでした。
 念のため、このヤマレコアプリ自体は大変便利で素晴らしいアプリだと思います。
 

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